読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

おとなの絵本クラブ

大人目線で楽しむ絵本や児童書の記録。調布市・つつじヶ丘の古民家「もえぎ家」を拠点に、絵本を読み合い、語り合う会を開催しています。

扉の向こうには…… 〜#1 よし、やってみよう!〜

この扉の向こうには、どんな世界が待っているのだろうか。
ドキドキ。ワクワク。
扉を開ければ別世界が待っている。 

f:id:otonanoehonclub:20160706170419j:plain

絵本の扉を開く瞬間は、いつもそんな気持ちで臨みたい。
親子で一緒に扉の向こうに飛び込んで行けたら、家にいながらプチ旅行気分。
きっと最高に楽しい。


子どもが生まれて初めて絵本に親しむようになり、初めは「読んであげる」という意識だった。
子どもが面白がる理由がわからない絵本にもたくさん出会った。
でも、せっかく読むなら、親だって一緒に楽しみたい。

 

時々、夫やママ友と「この絵本のどこが面白いのか」という話をすることがあった。


ある人は、言葉の使い回しが面白いと言って、
ある人は、文章には全く関心がなくて、絵の世界観が素敵だと言う。
ある人は、読むと必ず泣いてしまうと言って、
ある人は、笑えて仕方がないと言う。
同じ絵本でも、人によって面白いほどに感じ取り方がまったく違う。

 

そうか、絵本の楽しみ方はひとつではない。
色々な視点から見たら、絵本の楽しみ方が何倍にもなるかもしれない。
大人同士であーだこーだ語ってみたら、扉の向こうの世界に子どもと一緒に思いっきり飛び込めるヒントが見つかりそう。

 


そんな思いから始めた「おとなの絵本クラブ」の第1回。

開催日の4/24(日)は、友人と運営しているもえぎ家オープニングパーティの日だった。

はじまりということで「よし、やってみよう!」というテーマを設定。
持ち寄り絵本の読書会として、ドキドキしながら告知した。

 

が、困ったことに事前のお申込者は1人。人の出入りは多かったので、その場にいた方に「絵本について語ってみませんか?」と声をかけてみた。男性が1人、おばあちゃんが1人、小学生のお母さんが2人と、小学生1人が参加してくれた。ほっ。

 

まずは、絵本にまつわる思いを自由に語ってもらった。

特に印象的だったのは、「幼い頃、母親に絵本を読んでもらっていた時の安心感を今でも覚えている」という男性の声。

 

「絵本を読んでいる時だけは、母親の声が優しかった気がする」なんて、子育て真っ最中の母親はぐっときてしまうではないか。絵本に出てくる言葉のリズム感の心地よさは、たしかに読み手の気持ちもリラックスさせてくれる。

 

語るうちに、思い出の絵本の記憶が、それぞれから溢れるように出てきた。

 

何度聞いても面白くてたまらなかった昔話の絵本、ちょっぴり怖いけれど読みたくなってしまう「モチモチの木」、小学校の教科書に載っていた「おおきな木」。読むと感情移入しすぎていつも子どもより先に泣いてしまう「だいじょうぶ だいじょうぶ」や「としょかんライオン」など……。

 

その人の思いも一緒に聞いているせいか、読んでみたくなってしまうから不思議。

ネット上でレビューを眺めるのとは、まったく異なる感覚だった。

 

絵本を実際に読んでみる時間も設けた。

 

主催者の私が「よし、やってみよう!」にちなんで持ってきた「うちのペットはドラゴン」。事前に申し込んでくださっていた方が持参してきてくれた「とけいのあおくん」。その場にいた方が「絵本はあまり好きじゃなかったけれど、この絵本だけはよく覚えている」と話してくれた「わたしのワンピース」。

 

特に「とけいのあおくん」を朗読してもらった時間は、特に新鮮だった。

 

主人公は、ある男の子の誕生日プレゼントに買われていった小さな目覚まし時計のあおくん。初めてセットした時間にベルを鳴らせるだろうかとドキドキしながらその時間を待っているお話。ページをめくるごとに「あおくん、大丈夫かな、できるかな」と、ドキドキした感覚は今でも覚えている。

 

自分が読み手だったら、あそこまでのドキドキ感はたぶん得られない。
絵本を読んでもらう子どもの気持ちがわかった気がした。

f:id:otonanoehonclub:20160706170523j:plain

 

第1回の「おとなの絵本クラブ」を開催してから。


子どもと絵本を読む時は、書かれた文章をできるだけ丁寧に読むようにしている。
子どもと一緒に、絵本の世界に飛び込んでいくため。


ガミガミ怒ってしまって、雑に読んでしまう日は、ぜんぜん楽しくない。
目の前にある文字を、ただ文字として受け取っているだけ。

 

みんなで絵本の世界に飛び込めた日は、気持ち良く眠りにつけることを知った。


絵本は、いろいろな物語の世界に連れて行ってくれる。
扉を開けば、そこは別世界への入り口。
どこでもドアみたいだ。
絵本という形をした、色々な物語への扉。

 

さあ、私はこれからいくつの「どこでもドア」を見つけられるだろう。

 

子ども達が純粋に絵本を楽しめるのも、きっとあと数年。
それまでに、たくさんの「どこでもドア」を取り出せる人になりたい。
そして、色々な世界へのプチ旅行を、子どもと一緒にめいっぱい楽しもうじゃあないか。 

  

「おとなの絵本クラブ#1 〜よし、やってみよう!〜」で読んだ絵本

  •  『とけいのあおくん』(エリザベス・ロバーツ作 / 殿内真帆絵 / 灰島かり訳 福音館書店) 

  •  『うちのペットはドラゴン』(マーガレット・マーヒー作 / ヘレン・オクセンバリー絵 / こやまなおこ訳 徳間書店
  • 『わたしのワンピース』(西巻茅子作 こぐま社)

当日、話題に挙がった絵本と一緒に、ブクログの本棚にまとめています。

(それぞれのレビューはまだ書いていません。) 

 

次回の「おとなの絵本クラブ」は7/13(水) 9:30〜

 


持ち寄った絵本を大人同士で読みあい、感じたことを自由に語り合う「おとなの絵本クラブ」。第三回のテーマは「夏に読みたい絵本」です。海・スイカ・ひまわり・お化け屋敷……夏といえば、どんなことを思い浮かべますか?

 

詳細・お申し込みはこちらから